20代・30代の家計の見直しポイント

皆さん、こんにちは!ファイナンシャル・アドバイザーの板津由華です。

■20代・30代の家計の見直しポイント

今日は「20代・30代の家計見直しポイント」についてお話ししたいと思います。

私はこれまで何度も、まずお金の「貯め方」が大切である、ということをお話ししてきました。お金を貯めるためには、どうしたら良いでしょうか?

やっぱり節約かな・・・でも、節約ってなんだか苦手だな、と感じられる方も多いのではないでしょうか?

わたしは、節約は推奨しません。なぜなら、節約は心を貧しくさせるからです。

食べたいものを我慢する、なるべく安いものを買うようにする、遊びにいくことを控える、お金がかかる夢は諦める、ある程度は正解ですが、こうしたことをやり過ぎてしまうと人生は楽しくありません。

一度しかない人生が楽しくないなんてことが正解でしょうか?いいえ、私は違うと思います。一度きりの人生を思い切り楽しんでこそ、「生きている」と思えるのではないでしょうか?

では、どうすればいいかと言うと、人生を「シンプル化」させるのです。

■シンプルこそ、最大のエレガント

有名なファッションブランドを設立したココ・シャネルは「シンプルこそ、最大のエレガント」という言葉を残しています。私もシンプルこそ最も美しいと思います。過度に煌びやかに着飾る必要はありませんし、見栄のためにあれこれと不要なものを身の回りに置く必要はないのです。

つまり、普段は自宅で手作りのご飯を作ることで食費を抑え、たまには高級なレストランでフルコースを楽しむとか、安くても品質が大きく変わらないものは安いもので済ませ、ビジネスやパーティなどの公式の場では質の良いものをファッションに取り入れるとか、遊びにいくことを控えるのではなく、本当に大切な人たちと会うためだけに時間を割き、自分にとって不必要な人との時間を削減するとか、お金がかかる夢であれば、諦めるのではなく、どうしたら実現できるか色々な方法を考えたり、費用を削減した代替案で夢を実現するとか、そういったことで人生は楽しいことを諦めることなく、本質的に大切なものにだけお金や時間を使えるようになるのです。

つまり、「衣食住(足るを知る)と人間関係のシンプル化(自分にとって害となる人とは縁を切る)」が大事なのです。

■年収と幸福度の相関関係

ある研究結果では、人は年収800万円までは収入が上がると同時に幸福度も上がりますが、それ以上の年収を得ても、幸福度は上がっていかないそうです。年収1,000円以上というと少しハイレベルに感じられる方もいらっしゃるかもしれませんが、年収800万円なら実現できそうですよね?例えば、共働きであれば双方が400万円稼いでいれば、世帯年収は800万円になります。この収入なら実現可能性は高いです。この収入の範囲で暮らせるように、絶対に必要なもの以外は買わないとか、1年以上使っていないものは処分するなど、暮らしをシンプル化させるのです。

よく「部屋が汚い人は貧しい人である」と言われます。それは、こうしたシンプル化ができていないからですね。不要なものに囲まれているのです。クローゼットに入りきらないもの、洗面台の収納に入りきらないもの、床に散らかっているものは、すべて「余分なもの」ですので、今すぐ処分しましょう。不要なものばかりに囲まれていると、本当に必要なものや大切なものを見失ってしまいます。新しく買ってきた服と同じような服がクローゼットに入っていた、という経験がある人はレッドフラグです。

■家計をシンプル化させるためには、固定費を見直そう

さて、話が少しそれてしまいましたが、家計をシンプル化させるためには、まずどのようなことが考えられるでしょうか?それは、「固定費」を下げることです。固定費とは、住居費、光熱費、通信費、保険料、車の維持費、教育費など、毎月一定の決まった金額を支払うものです。

まず、住居費ですが、収入(手取り)の30%以内が理想的です。30万円の収入がある人であれば、9万円が最大ということになります。また、可能であれば実家に住むことをオススメします。20~30代はまだまだ年収の低い年齢ですし、よく働けますので、人生でもっともお金を貯めるのに適した時期です。実家が難しいという人は、独身であれば友人とシェアハウスをする、結婚していれば1人分の住居費を共働きで折半する、といったことで出費を抑えることができます。

次に光熱費ですが、なるべく不要な家電は減らし、使っていないものがあればコンセントを抜いてクローゼットにしまっておきましょう。そして、1年以上使っていない家電等があれば処分してしまいましょう。スペースの邪魔にもなります。

次に通信費ですが、今すぐ格安SIMに変えましょう。大手キャリアの平均支払額は約8,000円です。対して、格安SIMの平均支払額は3,000円なので、これだけで毎月5,000円(年6万円)の削減ができます。これを30年間続けると、なんと180万円になり、パートナーと一緒に削減した場合、360万円と非常に大きな効果を発揮します。これは簡単にできるので、まだの方は今すぐ行いましょう。格安SIMでも大手キャリアの回線を使っている会社を選べば、安心して使うことができます。

次は保険料です。日本人は保険に入り過ぎです。また、保険会社や代理店(保険の〇〇など)の窓口で加入してしまう方が非常に多いです。インターネットで加入すれば同じ内容の保険に月5,000円で入れるのに、窓口の人と契約するとそれが月8,000円などになってしまいます。この差額はなんでしょうか?もちろん、保険営業員の給料や店舗の維持費にあてられます。そのようなお金を支払うのはムダではないでしょうか?今や保険は、インターネットで加入する時代です。窓口に行って、ムダな支出をしてはいけません。窓口の人は、あなたの不安を煽り、必要のない保険までたくさん提案し、契約を求めてきます。こうした話は耳に毒です。たとえ職場や自宅までしつこく来られたとしても、絶対に話を聞いてはいけません。

次に車の維持費です。はっきり言います。車は「贅沢品」です。30分程度であれば、歩いてください。その方が健康にも良いです。また車の排気ガスは地球環境にとっても有害です。なるべく公共交通機関を利用してください。それでも、どうしても「田舎に住んでいるために車がないと生活ができない!」という方は、中古の車を購入してください。新車は「お金持ちの道楽」ですので、お金を貯めたいあなたには必要のないものです。最近は新車だけでなく中古車のサブスクもありますし、さらに利用頻度の低い人であればシェアカーで十分と言えるでしょう。また車の保険も、強制加入のものと対人保障のみに絞ってムダを省きましょう。

最後は教育費です。教育費は聖域になりがちなので気をつけたいものです。しかしながら、親であれば子どもに最善の教育をしてあげたいと思うものです。また、スポンジのように何でも吸収する子どもにとって環境はとても大切です。優れた教育を受け、一生涯支え合える友と出会い、学ぶ楽しさを小さいうちから身に付けることは、非常に重要です。しかし、私立ではなく公立でも優れた環境を求めることは可能です。周囲への見栄のために子どもを私立へ入れるという考えを持っている場合は、そのようなつまらないプライドは今すぐに捨ててください。また、教育は家庭環境がもっとも大切です。家庭が温かく、笑顔と愛で満ち溢れ、なんでも話し合える環境が整っているかどうかの方に目を向けるようにしてください。子どもにとって、家庭が社会の最小単位であり、最後の砦です。家庭が調っておらずして、優れた教育は受けられません。

まとめ

さて、今回は「家計の見直しポイント」ということで、固定費の削減をいくつか指摘しました。これは、若いうちに行えばこの先何十年も効果を発揮します。まさに「生活の複利効果」が享受できるのです。

「本質的なもの」にだけあなたのお金と時間を使うようにしてください。人生をシンプル化させることができれば、美しく豊かな生活を送ることができます。

ファイナンシャル・アドバイザー 板津由華

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